一人暮らし賃貸の窓の寒さ対策|カーテンで足りる?窓1枚324Wで計算




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暖房をつけているのに、足元だけが寒い。窓のそばに座ると、足首のあたりに冷たい空気が流れてくる。賃貸だと窓そのものは替えられないので、何から手をつければいいのか迷いますよね。

この記事では、1Kによくある窓とエアコンの配置を3つ取り上げます。それぞれについて、次の3つの順に見ていきます。

  • その窓から、何Wの熱が逃げているか(計算)
  • どこをふさぐと効きそうか(研究とメーカーの資料から)
  • それは賃貸でできるか(国交省のガイドラインと製品の固定方法から)

先に、計算の結果をお見せします。単板ガラス・アルミサッシの規格サイズの窓1枚から、室温20℃・外気5℃のときに逃げる熱です。

窓 逃げる熱 一晩(8時間)の熱量
腰高窓(幅169×高さ97cm) 約155W 約1.2kWh
掃き出し窓(幅169×高さ203cm) 約324W 約2.6kWh

掃き出し窓は、腰高窓の約2.1倍です。窓が大きいぶん、そのまま熱の逃げ道も大きくなります。

窓1枚から逃げる熱。腰高窓は約155W、掃き出し窓は約324W(単板ガラス+アルミサッシ・室温20℃・外気5℃)

なお、窓の結露(露点や、結露で借主の負担になる線)は一人暮らし賃貸の結露対策の記事にまとめています。この記事は「寒さ」のほうに絞ります。

制約|この記事で前提にする部屋と窓

窓は替えられない、ネジは打てない

前提は、6畳1Kの賃貸です。窓ガラスやサッシは借主の持ち物ではないので、交換はできません。できるのは、窓の手前に何かを足すことだけです。

窓は、単板ガラス+アルミサッシで計算します。調べた中でいちばん熱を通しやすい組み合わせです。複層ガラスの部屋なら、逃げる熱は下の表のとおり小さくなります。

窓から逃げる熱は、どのくらいの割合か

日本建材・住宅設備産業協会の2025年12月の資料では、冬に家から逃げる熱のうち、窓(開口部)の割合は断熱等級4相当の住宅で41%でした。換気の分を除くと54%です。

ただし、これは戸建て住宅のモデル計算です(東京・暖房20℃・夜は厚手カーテンを閉める条件)。上下左右を住戸に囲まれた1Kマンションでの割合は、調べた範囲では見つかりませんでした。よく見かける「窓から58%」という数字は、元の資料の計算条件を確認できなかったので、この記事では使いません。

出典:日本建材・住宅設備産業協会「住宅外皮各部位における熱の出入り割合」(2025年12月) p.3・p.6

窓1枚から逃げる熱の計算

窓の大きさは、日本サッシ協会の規格寸法を使いました。幅1間の腰高窓(呼称16509)と掃き出し窓(呼称16520)です。

逃げる熱(W) = 窓の熱の通しやすさ(熱貫流率) × 面積 × 室内外の温度差

腰高窓     6.3 × (1.69m × 0.97m = 1.639㎡) × 15℃ = 約155W
掃き出し窓 6.3 × (1.69m × 2.03m = 3.431㎡) × 15℃ = 約324W

6.3は、単板ガラス+アルミサッシの窓全体(枠込み)の熱貫流率です。温度差15℃は、室温20℃・外気5℃と仮定した値です。東京の1月の平年の最低気温1.2℃(気象庁)で計算し直すと、掃き出し窓は約406Wになります。

窓の仕様や、窓の手前に足すものを変えると、こう変わります。

窓の仕様 熱貫流率 腰高窓 掃き出し窓 単板アルミとの差
単板ガラス+アルミサッシ 6.3 約155W 約324W 基準
単板ガラス+樹脂サッシ 4.8 約118W 約247W −24%
複層ガラス(Low-Eなし)+アルミ 3.9 約96W 約201W −38%
Low-E複層ガラス+アルミ 3.0 約74W 約154W −52%
単板アルミ+障子を閉めた状態 2.95 約73W 約152W −53%
単板アルミ+内窓(単板・樹脂枠) 2.70 約66W 約139W −57%
単板アルミ+内窓(複層・樹脂枠) 1.97 約49W 約102W −69%
単板アルミ+断熱カーテン(試算) 1.92 約47W 約99W −69%

出典:窓の寸法は日本サッシ協会「寸法設定と標準規格について」(2021年4月改訂)、熱貫流率は板硝子協会「ガラスの仕様と枠の種類に応じた窓の熱貫流率」(2025年4月)、内窓・障子の計算式は建築研究所「熱貫流率及び線熱貫流率」Ver.2.1(2023年7月)、断熱カーテンの値は清水則夫「住宅用窓の断熱性能向上のための付属物の効果についての測定」人間と生活環境 1巻1号(1994年)。これらをもとに独自計算しました。

表の下3行は、読み方に注意が要ります。

  • 内窓は、工事で取り付ける正規の内窓の計算方法です。両面テープで留めるDIYの簡易内窓にそのまま当てはまるかは、確認できませんでした。
  • 断熱カーテンは、1994年の試験(ベターリビング筑波建築試験センター)で、すき間なく取り付けた断熱カーテンが窓の断熱性を上げた値を、単板アルミの窓に当てはめた試算です。試験で測った窓は樹脂サッシ・Low-E複層ガラスで、単板アルミの窓にカーテンを付けた実測ではありません。普通に吊るしたカーテンがここまで効くかは、分かっていません。

どちらも「条件がそろえば、ここまで下がり得る」という上限の目安です。それでも、窓を替えられない賃貸で、窓の手前に足すもので複層ガラス並みに近づける余地がある、ということは読み取れます。

解き方の前に|知っておきたい2つのこと

カーテンを閉めると、窓とカーテンのあいだはかえって冷える

窓はガラス1枚で外と仕切られていて、壁より熱を通します。窓際で冷やされた空気は重くなり、床へ下りてきます。これが「コールドドラフト」です(森永エンジニアリング 窓下専用ヒーター カタログの説明)。

北海道立工業試験場が1995年に報告した実測では、暖房器を窓の反対側の壁に置いてカーテンを吊るすと、窓の表面はカーテンがないときより約3℃低くなり、コールドドラフトが強まって部屋の暖かさが悪化しました(北海道立工業試験場報告No.294)。

カーテンが部屋の暖かい空気を窓から遠ざけるので、窓とカーテンのあいだに冷たい空気がたまります。その空気は、カーテンの裾のすき間から床へ流れ出ます。

だから、カーテンは生地の厚さだけでなく、すき間(裾・上・両端)をふさげるかで考えます。資源エネルギー庁は暖房時の工夫として「床まで届く長いカーテンの方が効果的」と書いていて、環境省北海道地方環境事務所の資料はカーテンボックスも挙げています。ただ、丈やカーテンボックスで熱の逃げが何%減るのかという数字は、見つかりませんでした。

出典:資源エネルギー庁 省エネポータル「無理のない省エネ節約|空調」、環境省北海道地方環境事務所「暖房の省エネ」

同じ現象を結露の側から見ると「ガラスが冷えて濡れやすくなる」になります。そちらは結露対策の記事で書きました。

窓とカーテンのあいだにたまった冷たい空気が、カーテンの裾のすき間から床へ流れ出る(断面のイメージ)

商品ページの「断熱効果率」は、夏の数字

保温カーテンの商品ページには、「断熱効果率60%」のような大きな数字が出ていることがあります。これは冬の寒さの指標ではありません。

試験を行っている日本繊維製品品質技術センター(QTEC)の説明では、2つの数字は測り方が違います。

表示 試験の方法 何の性能か
断熱効果率 赤外ランプで照らし、室温の上がり方をどれだけ抑えたか 夏の日差しを遮る性能
保温効果率 冷気で冷やし、温度の下がり方をどれだけ抑えたか 冬の寒さに関わる性能

出典:QTEC「カーテンの遮熱性(断熱性)・保温性試験(QTEC法)」

冬の寒さで比べるなら、「保温効果率」のほうを見てください。どちらも約60cm角の生地を窓の模型に付けた試験で、温度変化の抑え方の比率です。熱の逃げが何W減るかを表す数字ではありません。

事例1|腰高窓1枚の1K

何Wが逃げているか

腰高窓(幅169×高さ97cm)1枚で、約155W。一晩8時間で約1.2kWhの熱です。

どこをふさぐと効くか

腰高窓は、窓の下に壁があります。窓際で冷えた空気は、窓の下端から壁を伝って床へ下ります。ふさぐ場所は3つです。

  1. カーテンの裾。 窓枠の下まで丈があれば、冷気がそのまま落ちにくくなります。採寸のしかたは一人暮らしのカーテンの記事にまとめています。
  2. 窓の下端。 窓下に立てるボードで、下りてくる冷気を受け止めます。ニトリの冷気ストップボード(幅200×高さ45cm、横幅190cmまでの窓用、645円)は、幅169cmの腰高窓に収まります。
  3. サッシのすき間。 すきま風が入るなら、サッシ用のテープで。

カーテンの裏に足すなら、カーテンライナーがあります。塩化ビニルのシートを、今のカーテンのランナーに一緒に掛けるものです。腰高窓なら140cm丈が合わせやすく、ニトリの断熱カーテンライナー(100×140cm×2枚、1,290円)や明和グラビアの採光クリアタイプN(同、825〜892円)があります。

窓ごと覆う方法として、簡易内窓キットもあります。アクリサンデーのエコな簡易内窓キットは、Mが高さ900×幅1800mm以内、Lが高さ1400×幅1800mm以内です。腰高窓のサッシの内法は高さ900mmなので、取り付ける窓枠の寸法を測ってからサイズを選びます。正規の内窓の計算なら、約155Wが約66Wまで下がります(上限の目安)。

賃貸でできるか

方法 固定のしかた 賃貸での見通し
カーテン・ライナー 今のレールのランナーに掛ける 工事なし
冷気ストップボード 吸盤 吸盤で固定
サッシ枠断熱テープ(ニトムズ) 粘着 メーカーは「のり残りも少なく簡単にはがせます」と記載
パイルフィット(ニトムズ) アクリル系粘着 はがしやすさの記載なし
簡易内窓キット 窓枠に両面テープ 跡の扱いは下の「賃貸の線引き」で

腰高窓は、手軽な方法だけで3か所(裾・窓下・サッシ)に手が届きます。まずはここからです。

事例2|掃き出し窓1枚の1K

何Wが逃げているか

掃き出し窓(幅169×高さ203cm)1枚で、約324W。一晩8時間で約2.6kWh。腰高窓の約2.1倍です。

床から天井近くまでガラスなので、冷えた空気は床の高さにそのまま流れ出します。 ベッドやラグが窓の近くにあると、いちばん影響を受ける配置です。

どこをふさぐと効くか

いちばん大きいのは、裾のすき間です。

見た目を整える採寸では、掃き出し窓のカーテンは床から1〜2cm上げるのが一般的です(カーテンの記事)。一方で、冷気対策のカーテンライナーには「10〜15cmほど床に垂らしてお使いください」と書かれたものがあります(明和グラビア 断熱カーテンライナー、価格.com掲載の販売店の商品説明。メーカー公式ページでは確認できませんでした)。見た目のドレープはそのままにして、裏のライナーで床とのすき間をふさぐ、という分け方ができます。

掃き出し窓に合う丈のライナーはこちらです(2026年10月13日時点)。

製品 サイズ 価格
明和グラビア 断熱カーテンライナー 採光クリアタイプN 100×225cm×2枚 1,857円
ホームテイスト 断熱カーテンライナー SH-25-DNT225 100×225cm×2枚 1,620円
明和グラビア 断熱カーテンライナー プレミアム遮熱 100×225cm×2枚 2,779円
ニッセン 省エネ断熱カーテンライナー 100×200cm×2枚 1,980円

ニトムズの省エネ・カーテンライナーにも、L(100×225cm×2枚)があります。ニトリの断熱カーテンライナーは140cm丈なので、掃き出し窓には足りません。

窓下の冷気ストップボード(高さ45cm)も使えます。ただ、掃き出し窓はベランダへの出入り口でもあるので、出入りのたびに動かす手間は考えておきたいところです。

簡易内窓は、キットの高さが届かない

アクリサンデーの簡易内窓キットは、いちばん大きいLLでも高さ1800mm以内です。掃き出し窓のサッシの内法は高さ2000mmなので、届きません。掃き出し窓には、別売の面材と組み合わせる部材セット ロング(高さ2200×幅2100mm以内)が必要になります(コメリ 簡易内窓特集の一覧)。

正規の内窓の計算なら、約324Wが約139Wになります(上限の目安)。ただし面積が大きいぶん、部材も費用もかかるのが掃き出し窓です。

賃貸でできるか

ライナーとボードは、腰高窓と同じく工事なしで付けられます。簡易内窓は窓枠に両面テープで留めるので、次の章の線引きを確認してから考えてください。

事例3|エアコンが窓の反対側の壁にある1K

何Wが逃げているか

窓の大きさは事例1・2と同じです。腰高窓なら約155W、掃き出し窓なら約324W。違うのは、暖房の吹き出し口と窓の位置関係です。

どこをふさぐと効くか

この配置は、先ほどの北海道立工業試験場の実測とよく似ています。暖房器が窓の反対側にあり、カーテンを閉めると、窓の表面は約3℃冷え、コールドドラフトが強まりました。同じ報告では、下の窓枠はガラス面よりさらに約4℃低くなっていました(カーテンありの場合)。

北海道の住宅での実測なので、東京の1Kのエアコンで同じ大きさになるかは分かりません。それでも、カーテンを閉めるだけでは、窓際に冷気がかえってたまりやすいという前提で、手を考えます。

打てる手は2つの方向に分かれます。

1つ目は、すき間をふさいで冷気を外に出さないこと。

  • 裾:床まで届く丈にする、ライナーを床に垂らす
  • 両端:カーテンの端と壁のすき間を減らす。ニトリの遮光1級・遮熱・保温・遮音カーテン(RD120)は、裾の中央のマグネットと、側面のすき間を軽減する専用フックが付いています
  • 上:カーテンボックス。ただし、ネジで留めるものは次の章のp.18の線にかかり得ます

2つ目は、窓の下で空気を温めること。

同じ北海道立工業試験場の報告では、放熱器を窓の下に置くと、カーテンを付けたときの暖房環境が改善し、窓とカーテンのあいだに専用の放熱器を置くと悪化を抑えられました。これを家庭用にしたのが窓下ヒーターです。

窓下ヒーターは、床に置いてコンセントにつなぐパネル型です。森永エンジニアリングのカタログでは、床から約1cmのすき間から冷気を吸い込んで温め、上昇気流にする構造と説明されています。

製品 長さ 消費電力 1か月の電気代(試算) 価格
森永エンジニアリング ウインドーラジエーター W/R-600 60cm 40W 約298円 21,780円
同 W/R-900 90cm 55W 約409円 25,080円
同 W/R-1200 120cm 90W 約670円 28,380円
同 W/R-1219(伸縮) 120〜190cm 120W 約893円 42,350円
ナカガワ工業 マルチヒーター ZZ-NM900 90cm 75W 約558円 16,480円
同 ZZ-NM1200 120cm 105W 約781円 17,980円

価格は2026年10月13日時点の価格.com検索結果に出た販売価格(送料・ポイント除く)です。電気代は、目安単価31円/kWh(全国家庭電気製品公正取引協議会、2022年7月改定)で、表記の消費電力のまま1日8時間×30日動いた場合の計算です。温度調節で止まる時間は入れていないので、上限寄りの数字です。

例:W/R-900 55W × 8時間 × 30日 = 13.2kWh
      13.2kWh × 31円 = 約409円

森永エンジニアリングは「体感温度が2℃アップ」と書いていますが、これはメーカー試験(当社調べ)の値です。

賃貸でできるか

窓下ヒーターは置くだけで、販売店の商品説明にも「設置工事不要」とあります。カーテンが触れても火災は起きないと、森永エンジニアリングのカタログに書かれています(メーカー記載)。

一方で、ガラスのすぐ近くに置いたときに熱割れの心配がないかについて、メーカーの見解は見つけられませんでした。網入りガラスの窓なら、置く前にメーカーに確認すると安心です。

窓辺の冷たい空気は、暖房の設定温度を上げても足元に残るのがつらいところだと、私は思っています。エアコンが窓から遠い部屋ほど、窓の側で手を打つ意味があります。

賃貸の線引き|ガイドラインで確認したこと

国土交通省『原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(再改訂版)』を確認しました(ページはPDF本文下部の印字番号)。

ページ 書かれていること(要旨) 窓の寒さ対策での読み方
p.18(別表1 壁) 重いものを掛けるためのくぎ穴・ネジ穴で、下地ボードの張替えが必要な程度のものは、通常の使用による損耗を超えると判断されることが多い 突っ張り・内窓・カーテンボックスをネジで留めない
p.19(別表1 壁) ポスターなどの画鋲・ピンの穴(下地ボードの張替えが不要な程度)は通常の損耗 穴の大きさで扱いが分かれる
p.74〜75(事例14) 特約がない場合、借主は自分で付け加えた造作を取り除く費用などを負担する(大阪高裁 平成12年8月22日) ライナー・ボード・簡易内窓・テープは、退去前に外す
p.69(事例9) 網入りガラスは「熱膨張により破損しやすい」として、2面の張替えを借主の負担としなかった(横浜地裁 平成8年の一審判断) 網入りガラスは熱で割れやすい、という前提で裁判所も判断している

出典:国土交通省『原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(再改訂版)』

p.69の事例は、借主が何かを貼っていたケースではありません。それでも、網入りの窓では、ガラスに貼るものより、カーテン・ライナー・ボードのようにガラスに貼らない方法から考えるほうが安心です。断熱シートのメーカーのニトムズも、熱割れは「どのようなガラスでも起こる可能性があり」、網入りやペアガラスは発生の可能性がより高いと書いています(ニトムズ まどエコ)。

両面テープの跡は、ガイドラインに書かれていない

ガイドラインの本文を検索すると、「両面テープ」「粘着」という言葉は1回も出てきませんでした。テープの跡が借主の負担になるかは、ガイドラインでは決まっていない、ということです。

両面テープを窓枠からはがしたときに、塗装や化粧シートがはがれないかも、どのメーカーも書いていませんでした。テープで留めるものは、

  • 目立たない場所で先に試す
  • 退去の前にはがす
  • 迷ったら、貼る前に管理会社に聞く

の順で考えてください。アクリサンデーの簡易内窓キットは、コメリの特集で「軽くてネジも使わないので賃貸物件にも設置可能」と紹介されています。ただ、同じページの梱包内容には「タッピングねじ」があり、何に使うねじなのかは確認できませんでした。工事を伴う内窓は、ガイドラインではなく契約と貸主の承諾の問題なので、管理会社に相談する話になります。

賃貸でできる模様替え全般の考え方は、賃貸OKの模様替えの記事にまとめています。

使えるもの|5カテゴリ27製品を調べて分かったこと

窓の寒さ対策に使える製品を、5つのカテゴリで27製品調べました(うち1製品は販売終了)。価格は2026年10月13日時点で、ニトリは公式通販の表示価格(税込)、それ以外(カインズを含む)は価格.comの検索結果に出た販売価格です。ショップによって差が大きいので、目安として見てください。

カテゴリ 件数 価格の中央値 価格の範囲 メモ
すきまテープ類 4 約467円 143〜1,756円 サッシ・網戸・引き戸のすき間用
窓下ボード・パネル 2 — 645〜1,105円 吸盤(ニトリ)/テープまたは自立(ニトムズ)
カーテンライナー 6 1,320円 825〜2,779円 140cm丈と200〜225cm丈が混在
保温カーテン(100×178cm前後) 4 6,985円 3,990〜8,980円 ドレープの保温効果率は34.3〜38.3%
簡易内窓 4 14,275円 5,280〜22,800円 部材だけのセットを含む
窓下ヒーター 6 23,430円 16,480〜42,350円 消費電力40〜120W

窓の寒さ対策グッズ5カテゴリ27製品の価格帯と中央値(2026年10月13日時点)

価格は、おおよそ3段に分かれます。テープ・ボード・ライナーが数百円〜2千円台、保温カーテンが4千〜9千円前後、簡易内窓(部材だけのセットを除く)と窓下ヒーターが1万円台〜4万円台です。

保温カーテンは「保温効果率」で並べる

製品 サイズ(幅×丈×枚数) 保温効果率(冬) 断熱効果率(夏) 価格
カインズ 極断カーテン ヒート 遮光 100×178cm×2 38.3% 54.0% 6,980円
ニトリ 遮光2級・遮熱・保温カーテン(エコオアシス) 100×178cm×2 35.3% 63.6% GR 6,990円/WH・BE 4,990円
ニトリ 遮光1級・遮熱・保温・遮音カーテン(RD120)&レース4枚セット ドレープ100×110cm×2+レース100×108cm×2 ドレープ 34.3%/レース 31.4% ドレープ60.2%/レース30.4% 8,980円(100×110cmセット)
ニトリ 遮熱・遮像レースカーテン(アラン) 100×176cm×2 24.0% 29.0% 3,990円

出典:ニトリ エコオアシス、ニトリ RD120セット、ニトリ アラン、カインズ 極断カーテン ヒート(効果率は100×190cmのページの値、価格は100×178cmの価格.com検索結果)。保温効果率・断熱効果率はメーカー公表値(QTEC法)。価格は2026年10月13日時点。ニトリ エコオアシスのWH・BEは在庫表示なし。

断熱効果率だけを見ると、エコオアシスの63.6%がいちばん高く見えます。保温効果率で並べ直すと、順番は入れ替わり、カインズの38.3%が上に来ます。冬用に選ぶなら、見る列が違うということです。

ドレープ3製品の保温効果率は、34.3〜38.3%の幅に収まっていて、中央値は35.3%でした。数字の差は数ポイントなので、生地選びと同じくらい、前の章のすき間の話が大事になります。

レースにも保温効果率が出ているものがあり、RD120のレースは31.4%、アランは24.0%でした。ドレープとレースを重ねたときの数字は、どのメーカーも公表していませんでした。

条件別|じゃあ、どれから始める?

予算を2,000円前後に抑えて、まず試したいなら:カーテンライナー+すきまテープ

今のカーテンはそのままで、裏にライナーを足します。腰高窓なら140cm丈(ニトリ 1,290円、明和グラビア 825〜892円)、掃き出し窓なら225cm丈(ホームテイスト 1,620円、明和グラビア 1,857円)。すきま風があるなら、ニトムズのサッシ枠断熱テープ(471〜1,700円)を足します。どちらもガラスに貼らないので、網入りの窓でも選べます。


カーテンごと替える時期なら:保温効果率が書かれた保温カーテン

数字で選ぶなら、保温効果率38.3%のカインズ 極断カーテン ヒート(100×178cm、6,980円)。すき間対策まで含めて選ぶなら、裾のマグネットと側面のフックが付いたニトリのRD120(腰高窓向け100×110cmのレースとの4枚セットで8,980円)です。


エアコンが窓から遠い、窓際に机やベッドがあるなら:窓下ヒーター

価格を抑えるならナカガワ工業 マルチヒーター ZZ-NM900(90cm、75W、16,480円、月の電気代の試算 約558円)。消費電力を抑えるなら森永エンジニアリング W/R-900(90cm、55W、25,080円、同 約409円)。窓の幅に合わせて長さを選びます。


長く住む予定で、管理会社の了承がとれたなら:簡易内窓

腰高窓ならアクリサンデー エコな簡易内窓キット M(13,750円)かL(14,800円)。掃き出し窓はキットでは高さが足りないので、部材セット ロングと面材を組み合わせます。正規の内窓の計算では、窓1枚の熱の逃げが半分以下になりますが、DIYの簡易内窓で同じになるかは分かっていません。

窓まわりを整えたあと、体を直接温める道具を足すなら、一人暮らしのこたつのサイズの記事も参考になると思います。

残った課題|調べても分からなかったこと

数字で書けなかったことを、正直に並べておきます。

  • 1Kマンションで、窓から逃げる熱が全体の何割になるか(調べた資料は戸建てのモデル)
  • 普通に吊るしたカーテンで、窓の熱の逃げが何%減るか。アルミサッシ・単板ガラスにカーテンを付けた実測は見つからなかった
  • カーテンを床まで伸ばす・カーテンボックスを付ける・レースと二重にすることで、熱の逃げがどれだけ減るか
  • DIYの簡易内窓が、正規の内窓の計算どおりに効くか(気密が違う)
  • 窓下ヒーターが実際にどのくらいの時間動くか。エアコン暖房で、逃げた熱を取り戻すのにかかる電気代(エアコンの効率の出典を取れなかったので、逃げる熱をそのまま電気代に換算していません)
  • 両面テープ・粘着パネルをはがしたときに、窓枠の塗装がどうなるか

よくある質問

Q. 窓に断熱シートを貼るのはどうですか

ガラスの表面温度を上げる道具なので、結露対策として結露の記事で取り上げました。ニトムズは、網入りガラスには断熱シートを使えないと案内しています。網入りの窓なら、この記事のライナーやボードのように、ガラスに貼らない方法から選んでください。

Q. 窓の熱の逃げ(W)から、電気代は計算できますか

この記事ではしていません。エアコンは1kWhの電気から、それより多くの熱を出せる仕組みなので、逃げた熱のWをそのまま電気代にすると、多く見積もりすぎるからです。窓下ヒーターの電気代は、製品の消費電力から計算しています。

Q. 保温カーテンとライナー、両方要りますか

役割が違います。保温カーテンは生地そのものの保温性、ライナーは裾を床に垂らしてすき間をふさぐ使い方ができるのが特徴です。今のカーテンをまだ使うならライナーから、買い替えの時期なら保温効果率の書かれたカーテンから、という順番が考えやすいと思います。

まとめ

  • 単板ガラス・アルミサッシの窓1枚から逃げる熱は、室温20℃・外気5℃で腰高窓 約155W、掃き出し窓 約324W(独自計算)
  • 正規の内窓なら掃き出し窓で約139W。断熱カーテンの試算は約99Wだが、どちらも条件がそろったときの上限の目安
  • 商品ページの「断熱効果率」は夏の数字。冬の寒さで比べるなら保温効果率(調べたドレープ3製品で34.3〜38.3%)
  • カーテンを閉めると、窓とカーテンのあいだはかえって冷える。生地より先に、裾・上・両端のすき間を見る
  • エアコンが窓の反対側にある部屋は、窓下ヒーターも選択肢。電気代は月約298〜893円(8時間×30日の上限寄りの試算)
  • ガイドラインでは、ネジ穴(p.18)と付けたものは外す(p.75)が線。両面テープの跡は書かれていないので、目立たない場所で試して退去前にはがす

まずは、自分の部屋の窓が腰高窓か掃き出し窓か、エアコンがどちら側にあるかを見てみてください。それだけで、上の3つの事例のどれに近いかが分かります。

※価格・在庫・仕様は2026年10月13日時点の確認値です。変わることがあるので、購入前に販売ページで確認してください。

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