一人暮らしの冬の電気代の平均は?暖房器具8種を6畳1Kで月額比較






【PR】本記事は広告(アフィリエイト)を含みます。

冬が近づくと、暖房をどうするかで迷いますよね。エアコンだけで足りるのか、ヒーターを買い足すべきか。そもそも、一人暮らしの冬の電気代はどれくらいが普通なのか。請求が来てから驚きたくはありません。

先に、平均の答えから書きます。総務省の家計調査では、単身世帯の電気代は2025年1〜3月期で月9,295円、2025年の年平均は月7,337円でした。

ただし、この平均には落とし穴があります。単身世帯の平均年齢は58歳です。34歳以下に絞ると、冬(1〜3月期)でも月5,241〜5,523円でした。

この記事では、この平均を入口にして、6畳1Kで使う暖房器具8種類の電気代を同じ条件で計算し、比べます。

  • 冬の電気代の平均(年齢で分けた数字)
  • 暖房器具8種類の、1時間と1か月の電気代
  • 本体が安い器具ほど、月の電気代が高くなる例
  • 賃貸で気をつけること(契約書、ブレーカー)と、安全の目安

最後に、条件ごとにどの器具を組み合わせるかをまとめます。

冬の電気代の平均|「9,295円」は58歳の数字

単身世帯の電気代(1か月あたり)

家計調査の単身世帯は、月ごとの数字が公表されていません。公表されているのは、四半期(1〜3月期など)と年の平均だけです。なので「1月の電気代」ではなく、「1〜3月の1か月あたりの平均」で見ます。

期間 単身世帯 全体 34歳以下
2025年1〜3月期 9,295円 5,241円
2025年(年平均) 7,337円 4,569円
2026年1〜3月期(いちばん新しい冬) 8,640円 5,523円

出典:総務省統計局「家計調査 家計収支編 単身世帯」詳細結果表(e-Stat)第1表・第2表。1世帯あたり1か月間の「電気代」。単身世帯全体の平均年齢は57.9〜58.6歳、34歳以下の平均年齢は27.4歳(2025年)です。

全体で見ると、2025年の冬(1〜3月期)は年平均の約1.27倍で、差は月1,958円でした。

全体    9,295 ÷ 7,337 = 1.267(約1.27倍)  差 9,295 − 7,337 = 1,958円
34歳以下 5,241 ÷ 4,569 = 1.147(約1.15倍)  差 5,241 − 4,569 = 672円
         2026年冬 5,523 − 4,569 = 954円

34歳以下の冬の電気代は、全体の平均の6割前後です(2025年冬 5,241 ÷ 9,295 = 0.56、2026年冬 5,523 ÷ 8,640 = 0.64)。「一人暮らしの冬の電気代は9千円〜1万円」という数字をよく見かけますが、20代の1Kにそのまま当てはめると、高く見積もりすぎることになります。

月1万円なら、34歳以下の冬の平均の約1.9倍

34歳以下の冬の平均(2025年1〜3月期 5,241円)を基準にすると、

月1万円   10,000 ÷ 5,241 = 1.91(約1.9倍)
月2万円   20,000 ÷ 5,241 = 3.82(約3.8倍)

です。冬に年平均から増える分は、34歳以下で月672〜954円でした。このあと出てくる、エアコンを1日8時間使った試算(月約1,297円)より小さい額です。冬に増える分の多くを暖房と見るなら、平均的な20代〜30代前半は、暖房に月1千円弱しか上乗せしていない計算になります(暖房以外の増減も含んだ差なので、目安として見てください)。

34歳以下の女性だけの列もありますが、集計世帯数が23〜27と少なく、期ごとの振れが大きい(2025年冬 3,947円、2026年冬 6,249円)ので、この記事では使いません。また、2025年・2026年の冬に電気・ガス料金の補助があったか、それが上の数字にどう効いているかは確認できていません。

一人暮らし(単身世帯)の冬の電気代。2025年1〜3月期の月平均は全体9,295円、34歳以下5,241円(総務省 家計調査)

暖房器具8種類の電気代を比べる|6畳1K・31円/kWh

計算の条件

電気代は、全国家庭電気製品公正取引協議会の目安単価 31円/kWh(税込) で計算します。

1時間の電気代 = 消費電力(W) ÷ 1000 × 31円
1か月の電気代 = 消費電力(W) ÷ 1000 × 240時間(1日8時間×30日)× 31円

エアコン以外の器具は、表記の消費電力のまま動き続けた場合の計算です。温度調節で止まる時間は入れていないので、上限寄りの数字になります。実際にどれだけ下がるかは、メーカーの電気代の目安を今回取得していないので書けません。

エアコンだけは、計算の仕方が違います。次の前提を先に置きます。

エアコンの前提|期間消費電力量の「暖房分」から平均約174Wを出した

6畳用エアコンの暖房の定格消費電力は、2026年モデルの普及機7製品で450〜600Wでした。ただし、エアコンは部屋が暖まると出力を下げるので、定格のWで動き続けるわけではありません。日立の公式仕様表では、暖房の消費電力は最小160W〜最大1,175Wの幅があります。

そこで、カタログの期間消費電力量を使いました。日立 白くまくん AJシリーズ(RAS-AJ2226S)の公式仕様表には、年間717kWhの内訳として暖房期間502kWhが書かれています。この値は、JIS C 9612:2013の条件(東京・木造の南向き6畳・暖房20℃・6時〜24時の18時間・暖房期間11月8日〜4月16日)で出したものです。

暖房期間の日数  11/8〜11/30(23日)+12月(31)+1月(31)+2月(28)+3月(31)+4/1〜4/16(16日) = 160日
暖房の時間      160日 × 18時間 = 2,880時間
平均の消費電力  502kWh ÷ 2,880時間 = 0.174kW(約174W)
1時間の電気代   0.174kW × 31円 = 約5.4円
1か月の電気代   0.1743kW × 240時間 = 41.8kWh → × 31円 = 約1,297円

この約1,297円は、11月〜4月をならした平均です。1月・2月の寒い時期はこれより多く、11月・4月は少なくなりますが、月ごとの内訳は公表されていません。木造・東京・20℃の前提なので、鉄筋コンクリートの1Kでは少なめに、寒い地域では多めに出る可能性があります。

参考までに、定格470Wのまま1日8時間×30日動き続けると、月3,497円です(0.47kW × 240時間 × 31円)。JISの条件どおり1日18時間×30日なら、月約2,918円(502 ÷ 160 × 30 = 94.1kWh × 31円)になります。

比較表

器具(例の製品) 消費電力 1時間 1か月(8時間×30日) 本体価格
エアコン 6畳用(普及機7製品) 定格450〜600W/暖房期間の平均 約174W 約5.4円 約1,297円(期間平均) 46,300〜65,000円(工事費別)
オイルヒーター(デロンギ RHJ10F0812) 強1,200W/弱500W 37.2円 8,928円(強)/3,720円(弱) 19,580円
オイルヒーター 小型(アイリスオーヤマ POH-505K) 500W 15.5円 3,720円 4,525円
セラミックファンヒーター(アイリスオーヤマ KCH-KD121) 強1,200W/弱600W 37.2円 8,928円(強)/4,464円(弱) 3,059円
セラミックファンヒーター(パナソニック DS-FAN1200) 強1,150W/弱640W 35.7円 8,556円(強)/4,762円(弱) 8,226円
セラミックファンヒーター 小型(パナソニック DS-FB500) 強500W/弱350W 15.5円 3,720円(強)/2,604円(弱) 6,783円
カーボンヒーター(テクノス CHM-4532) 強900W/弱450W 27.9円 6,696円(強)/3,348円(弱) 5,700円
カーボンヒーター(山善 EDC-X071) 強700W/弱350W 21.7円 5,208円(強)/2,604円(弱) 7,180円
ホットカーペット 2畳(広電 VWU201H) 480W 14.9円 3,571円 5,990円
ホットカーペット 2畳(パナソニック DC-2NK) 490W(販売店掲載) 約10.3円※ 約2,480円※ 10,519円
ホットカーペット 1畳(パナソニック DC-1NK) 230W(販売店掲載) 約5.9円※ 約1,405円※ 9,167円
電気敷毛布(椙山紡織 NA-023S) 55W 1.7円 409円 2,480円
電気敷毛布(広電 VWS401H) 40W 1.2円 298円 2,500円
こたつ 300W(山善・こたつの記事) 300W(電気代目安 強 約5円/時) 約5円 約1,200円(強の目安) 9,999〜10,999円
窓下ヒーター(窓の寒さ対策の記事) 40〜120W 1.2〜3.7円 約298〜893円 16,480〜42,350円

本体価格は2026年10月21日時点の価格.comの最安表示(本体のみ、送料・工事費別)です。窓下ヒーターは2026年10月13日時点の価格.com検索結果、こたつは2026年9月15日時点の山善の公式ページの価格(こたつの記事の調査)です。エアコンのうちゼネラル AS-C226T(55,700円)は、価格.comの表示が2026年3月28日時点のものでした(表の価格の幅には影響しません)。

表の読み方の注意です。

  • エアコンの約1,297円は「期間平均」、ほかの器具は「定格のまま連続」で計算しています。同じ土俵の数字ではありません。エアコンが有利に出る比べ方だと考えてください。
  • ホットカーペットのパナソニック2製品(※)は、価格.comの「電気代の目安」(27円/kWhで計算された値。DC-2NK 約9円/時、DC-1NK 5.1円/時)を、31円で計算し直した値です。目安の条件(室温・設定・カバーの有無)は書かれていませんでした。消費電力の230W・490Wは販売店のページに載っていた値で、メーカーの公式ページでは確かめていません。
  • こたつは、商品ページの「電気代目安」の強(1時間約5円)を240時間にした値です。こたつの記事では1日4時間×30日で月600円と書いています。この記事は8時間でそろえたので、倍の約1,200円になります。
  • 窓下ヒーターの月額は、窓の寒さ対策の記事で計算した値(表記の消費電力のまま8時間×30日)です。窓から逃げる熱と、どこに置くかはそちらで詳しく書いています。

暖房器具の1か月の電気代(31円/kWh・1日8時間×30日。エアコンは暖房期間の平均)

電気代は「消費電力の桁」で3段に分かれる

表を並べ直すと、電気代は消費電力の桁でほぼ決まっていました。

段 器具 消費電力 1か月(8時間×30日)
千W前後 オイルヒーター・セラミックファンヒーター・カーボンヒーターの強 700〜1,200W 約5,200〜8,900円
数百W こたつ、ホットカーペット、小型ヒーター 230〜500W 約1,200〜3,700円
数十W 電気敷毛布、窓下ヒーター 40〜120W 約300〜900円

いちばん上の段は、34歳以下の冬の電気代の平均(月5,241円)を、暖房1台だけで超えることもある額です。オイルヒーターを強で1日8時間×30日使うと8,928円で、平均の約1.7倍です(8,928 ÷ 5,241 = 1.70)。

エアコンを暖房期間の平均で見ると、1時間約5.4円です。オイルヒーターの強(1,200W連続)の37.2円とは、約6.9倍の差がありました(37.2 ÷ 5.4 = 6.89)。ただし、くり返しになりますが、片方は期間平均、片方は定格連続の比較です。

エアコンは、普及機どうしでは差がほとんどない

調べた2026年モデルの6畳用の普及機7製品(ダイキン、パナソニック、三菱電機、日立、シャープ、ゼネラル、アイリスオーヤマ)は、期間消費電力量がすべて717kWh、APFはすべて5.8でした。普及機どうしは、省エネ性能で選び分ける差がほぼありません。

上位機(ダイキン AXシリーズ S226ATAS 603kWh、シャープ AY-U22RS 630kWh)との差は、年87〜114kWhです。31円で年2,697〜3,534円になります。これは冷房を含む1年分の差です。

出典:日立 RAS-AJ2226S 仕様表、各製品の価格.comスペック欄(2026年10月21日確認)。目安単価は全国家庭電気製品公正取引協議会 Q&A。

本体価格と電気代の逆転|安いヒーターほど月の電気代が高い

3,059円のヒーターが、1か月で8,928円

比較表でいちばん本体が安かったのは、アイリスオーヤマのセラミックファンヒーター KCH-KD121(3,059円)でした。このヒーターを強(1,200W)で1日8時間×30日使うと、1か月の電気代は8,928円。本体価格の約2.9倍です(8,928 ÷ 3,059 = 2.92)。

1日あたりに直すと、強で8時間は約298円(37.2円 × 8時間 = 297.6円)です。11日目で、電気代が本体価格を超えます(3,059 ÷ 297.6 = 10.3日)。

同じ計算を、ほかの器具でもしてみました。条件はどれも「強(または表記の消費電力)のまま1日8時間」です。

器具 本体価格 1日の電気代(8時間) 電気代が本体価格を超える日
セラミックファンヒーター KCH-KD121(強1,200W) 3,059円 約298円 11日目
カーボンヒーター CHM-4532(強900W) 5,700円 約223円 26日目
セラミックファンヒーター DS-FAN1200(強1,150W) 8,226円 約285円 29日目
オイルヒーター RHJ10F0812(強1,200W) 19,580円 約298円 66日目
電気敷毛布 NA-023S(55W) 2,480円 約14円 182日目
エアコン 6畳用(期間平均 約174W) 46,300〜65,000円 約43円 1,000日以上
カーボン     5,700 ÷ (27.9円 × 8) = 5,700 ÷ 223.2 = 25.5日
DS-FAN1200   8,226 ÷ (35.65円 × 8) = 8,226 ÷ 285.2 = 28.8日
オイル       19,580 ÷ 297.6 = 65.8日
電気敷毛布   2,480 ÷ (0.055kW × 31円 × 8) = 2,480 ÷ 13.64 = 181.8日
エアコン     46,300 ÷ (0.1743kW × 31円 × 8) = 46,300 ÷ 43.2 = 1,071日
             65,000 ÷ 43.2 = 1,505日

千W前後のヒーターは、どれもひと冬のうちに、電気代が本体価格を追い越します。反対に、電気敷毛布は182日分、エアコンは約1,071〜1,505日分使って、やっと電気代が本体価格に届く計算です。暖房を使う日だけを数えた日数なので、暦の上ではもっと長くかかります。

本体の値段だけで比べると、セラミックファンヒーターがいちばん安く見えます。ひと冬の合計で比べると、順番が入れ替わります。 私は、暖房器具は「買うときの値段」と「ひと月の電気代」を、同じ表に並べて見てから決めたいと思っています。

逆に、高いエアコンは電気代では元が取れない

逆転は、反対向きにも起きます。

6畳用エアコンの上位機は、普及機より本体が約8万円高い一方で、電気代の差は年2,697〜3,534円でした。

ダイキン  上位機 140,060円 − 普及機 59,500円 = 80,560円
          電気代の差 (717 − 603)kWh × 31円 = 年3,534円
          80,560 ÷ 3,534 = 22.8年
シャープ  上位機 147,308円 − 普及機 65,000円 = 82,308円
          電気代の差 (717 − 630)kWh × 31円 = 年2,697円
          82,308 ÷ 2,697 = 30.5年

6畳1Kの電気代の差だけで上位機の価格差を取り戻すには、20年以上かかります。上位機は寒い時期の暖房能力(低温暖房能力)が高いなど、電気代以外の違いで選ぶものだと考えたほうが分かりやすいと思います。賃貸で備え付けのエアコンがあるなら、まずはそれを使う前提で考えてよい数字です。

賃貸で気をつけること|契約書とブレーカー

石油ストーブ・ガスファンヒーターは、契約書を先に見る

国土交通省の「賃貸住宅標準契約書」(平成30年3月版)を確認しました。借主がしてはいけないこと(別表第1)の第一号に、「爆発性、発火性を有する危険な物品等を製造又は保管すること」があります。

ただ、標準契約書の本文と別表には、「石油ストーブ」「ガスファンヒーター」という言葉は出てきません。 灯油がこの「発火性を有する危険な物品」に当たるかも、書かれていません。

一方で、同じ資料の注意点には、別表第1(一部の号を除く)は「個別事情に応じて、適宜、変更、追加及び削除をすることができます」とあります。つまり、物件ごとの契約書で、暖房器具の禁止を書き足せる仕組みです。禁止されているかどうかは、物件によって違います。

石油ストーブやガスファンヒーターを考えているなら、

  • 契約書と重要事項説明書で、「石油ストーブ」「火気」「危険物」の欄を探す
  • 書かれていなければ、使う前に管理会社に聞く

の順で確認してください。石油ストーブは燃やすときに水蒸気が出るので、結露も増えやすくなります。こちらは結露対策の記事で書きました。

出典:国土交通省「賃貸住宅標準契約書(平成30年3月版・連帯保証人型)」 第8条3項・別表第1、作成にあたっての注意点

ブレーカー|10Aで1,000W、1回路は2,000Wまで

電気の暖房器具で気をつけたいのは、ブレーカーです。東京電力パワーグリッドの説明では、落ちるブレーカーは2種類あります。

ブレーカー 落ちる条件 目安
アンペアブレーカー 家全体で、同時に使う電気が契約アンペアを超える 契約10Aにつき1,000W(20Aなら2,000W、30Aなら3,000W)
安全ブレーカー 1つの回路で使う電気が上限を超える 100Vの回路は2,000Wまで。契約アンペアを上げても解決しない

出典:東京電力パワーグリッド「ブレーカーが落ちる原因とその解決方法」(2024年7月3日)

この目安で、暖房器具とほかの家電を同時に使った場合を計算しました。ドライヤーは「消費電力1,200W」と表示されたものを仮に置いています。お使いの家電の消費電力は、本体のラベルや取扱説明書で確かめてください。

同時に使うもの 合計 契約20A(2,000W) 契約30A(3,000W)
セラミックファンヒーター強1,200W+ドライヤー1,200W 2,400W 超える 収まる
エアコン定格470W+ドライヤー1,200W 1,670W 収まる 収まる
エアコンの立ち上がり(日立 最大1,175W)+ドライヤー1,200W 2,375W 超える 収まる
セラミックファンヒーター強1,200W+エアコン最大1,175W+ドライヤー1,200W 3,575W 超える 超える
こたつ300W+電気敷毛布55W+ドライヤー1,200W 1,555W 収まる 収まる

20A契約の部屋で千W級のヒーターを使うと、ドライヤー1台を重ねただけで超える計算です。30A契約でも、エアコンの立ち上がりと千W級のヒーターとドライヤーが重なると超えます。

もう1つは、回路の上限です。セラミックファンヒーター強(1,200W)とドライヤー(1,200W)を同じ回路のコンセントで使うと、2,400Wで回路の上限2,000Wも超えます。こちらは契約アンペアを上げても解決しません。どのコンセントが同じ回路かは、分電盤の表示で確かめられる場合があります。

電気敷毛布(40〜55W)、こたつ(300W)、窓下ヒーター(40〜120W)は、ほかの家電と重ねても余裕のある範囲です。

自分の部屋が何Aの契約かは、契約している電力会社に確かめてください。契約プランによっては、アンペアではなく別の単位で契約していることもあります。

安全|事故の8割は電気と石油のストーブ・ファンヒーター

5年間で596件のうち、電気暖房器具が208件

NITE(製品評価技術基盤機構)が2025年10月に出した注意喚起では、2020〜2024年の5年間に通知された主な暖房器具の事故は596件でした。

器具 件数
石油暖房器具(石油ストーブ・ファンヒーター) 263件
電気暖房器具(電気ストーブ・ファンヒーター) 208件
合計(全体に占める割合) 471件(約79%)

(208 + 263)÷ 596 = 79.0%で、全体の約8割です。

電気暖房器具で、製品に問題があった事故の原因は、内部配線の不具合がいちばん多く、次いでリコール対象の製品、電源コードを曲げたことによる断線でした。NITEが挙げている確認ポイントを、1Kで気をつけたい形にまとめます。

  • 電源コード・プラグに傷や変形がないか。たこ足配線にしていないか
  • 本体の変色、異音、焦げたにおいがないか
  • 倒れたときに電源が切れる機能が働くか
  • 使っている製品がリコールの対象になっていないか
  • 延長コードは、取扱説明書で禁止されている場合がある。使うなら、つなぐ機器の消費電力の合計が延長コードの上限を超えないようにする
  • 器具と壁・家具・布団などの燃えやすいものとの距離をとる。洗濯物を乾かさない

6畳1Kは、ベッドやカーテンとヒーターの距離がとりにくい部屋です。千W級のヒーターを置くなら、置き場所を先に決めておくと安心です。

出典:NITE「暖房器具の事故」注意喚起(2025年10月30日発表、共同通信PRワイヤー掲載)

電気毛布・ホットカーペットは「低温やけど」の目安を知っておく

電気毛布やホットカーペットは、温度が低くても、長い時間同じところに触れていると、やけどになることがあります。NITEの資料では、低温やけどは一般的に次の時間で起きるといわれています(体調などで異なります)。

触れているものの温度 発症までの時間の目安
44℃ 3〜4時間以上
46℃ 30分〜1時間
50℃ 2〜3分

同じ資料では、低温やけどを起こした暖房器具の品目に電気毛布が入っています。寝ているあいだは同じ姿勢が続きやすく、体の同じところが長く触れたままになります。一晩つけたままにしてよいか、何段階の温度で使うかは、製品の取扱説明書に従ってください。使い始める前に、説明書の低温やけどの欄を一度読んでおくと決めやすくなります。

出典:NITE「『低温やけど』の事故防止について(注意喚起)」(2009年11月24日)

条件別|じゃあ、どれを組み合わせる?

この記事の分け方|「適用畳数」があるか、「サイズ」で表されるか

器具を組み合わせる前に、1つ整理をしておきます。これは公的な区分ではなく、商品のスペック欄の書き方から、この記事で独自に分けたものです。

分け方 器具 スペック欄の書き方
適用畳数で表される器具 エアコン、オイルヒーター、セラミックファンヒーター 「6畳」「5畳/8畳」のように、部屋の広さが書かれている(例:KCH-KD121は6畳/8畳、RHJ10F0812は5畳/8畳)
サイズで表される器具 電気敷毛布、ホットカーペット、こたつ、窓下ヒーター 「140×80cm」「2畳」「60×60cm」「長さ90cm」のように、器具そのものの大きさで書かれている

(価格.comのスペック欄。カーボンヒーターの適用畳数は今回確認していません)

消費電力で見ると、適用畳数で表される器具はエアコンと小型のものを除いて千W前後、サイズで表される器具は数十〜数百Wでした。組み合わせは、適用畳数の器具を1つ(または0)+サイズの器具を1〜2つ、と考えると整理しやすくなります。

資源エネルギー庁の省エネ性能カタログには、「暖かい空気は天井付近にたまりがち」とあり、扇風機で空気を循環させると足もとまで暖かさが広がると書かれています。足元が冷える部屋では、サイズで表される器具を足元に足すのも1つの方法です。

条件別の暖房の組み合わせと1か月の電気代。A約1,706円、B約1,609円、C約465円

条件ごとの組み合わせ

金額はすべて、この記事の条件(31円/kWh、1日8時間×30日、エアコンは暖房期間の平均、ほかは表記の消費電力のまま)で計算した目安です。

あなたの条件 組み合わせ 1か月の電気代(この条件で計算すると)
A. 備え付けのエアコンがある エアコン+電気敷毛布(55W) 約1,297円+409円=約1,706円
A’. Aで、窓際が寒い・エアコンが窓の反対側にある A+窓下ヒーター(40〜120W) 約2,004〜2,599円
B. 床に座って過ごす時間が長い/エアコンをあまり使いたくない こたつ(強の目安 約5円/時)+電気敷毛布(55W) 約1,200円+409円=約1,609円
C. 朝の身支度や脱衣所など、短時間だけ足したい 小型ヒーター(500W)を1日1時間 0.5kW × 30時間 × 31円=約465円
D. 契約が20A A か B を中心にして、千W級のヒーターは置かないか、ドライヤーなどと同時に使わない —

A. 備え付けのエアコンがあるなら:エアコン+電気敷毛布

比較表で、部屋の広さで選ぶ器具の中では、エアコンの電気代がいちばん低く出ました(期間平均の比較なので、有利に出ている点は差し引いてください)。寝るときの冷えは、40〜55Wの電気敷毛布で足します。広電 VWS401H(40W、2,500円)なら月298円、椙山紡織 NA-023S(55W、2,480円)なら月409円の計算です。


窓際の冷えが気になるなら、窓下ヒーターを足す案もあります。窓の大きさと製品の選び方は、窓の寒さ対策の記事にまとめています。

B. 床に座って過ごすなら:こたつ+電気敷毛布

ローテーブル中心の暮らしなら、こたつが机と暖房を兼ねます。こたつのサイズと、6畳1Kに入るかどうかはこたつの記事で手順にしています。こたつに入らない時間は、ホットカーペット1畳(パナソニック DC-1NK、価格.comの目安を31円で計算し直して月約1,405円)という選び方もあります。

C. 短時間だけ足したいなら:小型のヒーター

千W級のヒーターも、使う時間が短ければ電気代は抑えられます。1,200Wの強を1日1時間×30日なら1,116円(1.2kW × 30時間 × 31円)、500Wの小型なら465円です。小型なら、パナソニック DS-FB500(500W/350W、6,783円)、アイリスオーヤマのオイルヒーター POH-505K(500W、4,525円)がありました。


逆に、千W級のヒーターを1台で部屋の暖房をまかなう使い方(1日8時間×30日)は、この記事の計算ではいちばん電気代がかかります。強なら月5,208〜8,928円で、34歳以下の冬の平均(5,241円)と同じくらいか、それ以上です。

D. 契約が20Aなら:千W級を「足さない」

前の章の計算のとおり、20A(2,000W)の部屋で千W級のヒーターを使うと、ドライヤー1台で超えます。AかBの組み合わせなら、ほかの家電と重ねても余裕があります。

よくある質問

Q. 一人暮らしで、冬の電気代が月1万円は高いですか

家計調査の単身世帯全体の冬(2025年1〜3月期)は9,295円なので、全体の平均と比べれば少し高い程度です。ただ、全体の平均年齢は58歳です。34歳以下の冬の平均(5,241円)と比べると、約1.9倍になります。千W級のヒーターを強で1日8時間使っているなら、それだけで月5,208〜8,928円の計算なので、まずは暖房の使い方を見直すところからです。

Q. エアコンの設定温度は何度がいいですか

環境省のウォームビズが目安にしているのは、設定温度ではなく「室温」20℃です。設定を20℃にしても、室温が20℃になるとは限りません。室温は温湿度計で確かめられます(温湿度計を置く場所は結露対策の記事で書いています)。

設定温度を下げたときの効果は、資源エネルギー庁の省エネ性能カタログ(2018年冬版)に実測値があります。外気6℃のとき、2.2kWのエアコンの暖房設定を21℃から20℃にすると(1日9時間使用)、年間53.08kWhの省エネでした。31円で計算すると年約1,645円です。同じ資料では、暖房を1日1時間短くすると年40.73kWh(約1,263円)、フィルターを月1〜2回掃除すると年31.95kWh(約990円)でした。

出典:環境省「平成29年度『ウォームビズ』について」、資源エネルギー庁「省エネ性能カタログ 2018年冬版」エアコン p.2(資料の金額は旧目安単価で計算されているため、31円で計算し直しています)

Q. オイルヒーターは電気代が高いですか

強(1,200W)のまま1日8時間×30日動き続けると、月8,928円です。オイルヒーターは温度調節で強弱を切り替えるので、実際はこれより少なくなります。ただ、何割ほど少なくなるかの出典は見つけられなかったので、この記事では上限寄りの数字だけを載せています。弱(500W)で同じ時間なら、月3,720円です。

Q. 電気毛布をつけたまま寝ても大丈夫ですか

NITEの資料では、低温やけどは44℃でも3〜4時間以上触れていると起きるといわれ、低温やけどを起こした器具に電気毛布が含まれています。一晩つけたままにするかどうかは、製品の取扱説明書の使い方に従ってください。電気代だけで見れば、55Wで一晩8時間は約14円(0.055kW × 8時間 × 31円 = 13.6円)です。

Q. 賃貸で石油ストーブを使ってもいいですか

国交省の標準契約書には「石油ストーブ」の記載はありませんが、物件ごとの契約書で禁止を書き足すことができます。契約書と重要事項説明書を確認し、書かれていなければ管理会社に聞いてください。

まとめ

  • 単身世帯の冬(2025年1〜3月期)の電気代は月9,295円、年平均は7,337円。ただし平均年齢は58歳で、34歳以下に絞ると冬でも月5,241〜5,523円(家計調査)
  • 6畳用エアコンは、期間消費電力量の暖房分(502kWh)から出すと平均約174W。1日8時間×30日で月約1,297円(JIS C 9612:2013の条件・31円/kWhで計算)
  • 千W前後のヒーターを強で1日8時間使うと、月約5,200〜8,900円。3,059円のセラミックファンヒーターは、11日目で電気代が本体価格を超える
  • 電気敷毛布(40〜55W)は月約298〜409円、こたつは強の目安で月約1,200円
  • 賃貸では、契約書で暖房器具の禁止を書き足せる。ブレーカーは10Aにつき1,000W、1回路は2,000Wまでで、20A契約なら千W級のヒーターとドライヤーの同時使用で超える
  • 暖房器具の事故は5年で596件、うち電気と石油のストーブ・ファンヒーターで約8割(NITE)

まずは、部屋にエアコンが付いているか、契約が何Aかを確かめてみてください。それだけで、上の表のA〜Dのどれに近いかが決まります。

※価格・仕様は2026年10月21日時点の確認値です(窓下ヒーターは2026年10月13日、こたつは2026年9月15日の各記事の調査時点)。電気代は目安単価31円/kWhでの計算で、実際の単価は契約している電力会社やプランによって変わります。購入前に販売ページで確認してください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました